もえぎの忘備録

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フョードル・ソログウブ『影繪』

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画像:フョードル・ソログウブ 大正元年九月十日再版 新潮社 『毒の園』昇 曙夢譯

 

『影繪』 前田晁譯 精華書院 大正11年刊

 書籍にうずもれた茅屋にて

たった一度だけ眼にした濃紺沈色の厚表紙の本

 その譯者序には朱色の文字でこうあった

 

       この書の読者が少年諸子である場合を慮る。

  少年諸子はあまり深く人生の意義を思って

  考え深くなる当然の結果、

  憂鬱な気分に陥りはしないかと虞れる。

  少年諸子はあまりに魂をしめつけられてはならない。

 

  グスコーブドリ君 の如き哀しみ。

 古書街をしらみつぶしに探したこともある

   …二度と御眼にかかれない…

 

上野国国会図書館 国際こども図書

  閉架書庫に現存の為 閲覧可能