もえぎの忘備録

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2004-01-01から1年間の記事一覧

『芳 惠』 藤島武二

芳 惠 ほうけい 1926(大正15)年 63.3×51.5cm 油彩カンヴァス 第1回 聖徳太子奉賛会展覧会出品 藤島59歳時の作 この国の西洋画の歴史は、かれこれ100年足らず 黒田清輝や藤島武二が、創設時から東京美術学校西洋画科の指導者であり、官展画壇の中枢に居続けた…

横尾龍彦作品集 深夜叢書

エクリチュール叢書3 シュタイナーに傾倒する横尾氏の現在の作は 形を超えた抽象に赴いた。 …眞珠母の夢… ミキモトギャラリーで個展をされていた頃 神話をテーマとし 眞珠を多くモチーフにしたこの頃の具象作品に魅かれる。 相澤啓三・春日井建・出口裕弘・…

闇のよぶ声 トラツグミ

冬には都心の公園の疎林でも見かけることのできる まあるい目が愛らしい ツグミ科の野鳥 頭や尾を振る トラダンス をしながら 林床のミミズや小動物を探す この鳥が春も終わりに近づくと山間部へ移動し なんとも不可思議な囀りを聞かせてくれる。 この声をは…

葛原妙子歌集

1974 三一書房 装幀:杉本潤二 扉絵:三岸節子 数年前に古書店で購入 低い天井の暗い開架書庫を歩きながら 『飛行』 『原牛』 『葡萄木立』 『朱霊』… 河盛好蔵寄贈と押印された葛原妙子の歌集を図書館で見つけたのはいつの日だったか ぱらぱらと繰るうちに…

日夏耿之介 詩集

日夏耿之介全集 第一巻 河出書房新社1973 装画:長谷川潔 装本:杉浦康平・辻修平 * 轉身の頌 * 黒衣聖母 * 黄眠帖 * 咒 文 * 拾遺篇 日夏耿之介(1890~1971) 芥川龍之介・萩原朔太郎らと親交。堀口大学・佐藤春夫・西条八十・画家の長谷川潔・石井柏亭・永…

復刻版 ジュルナール律 冬花社

1964年12月創刊(深作光貞編・7冊) この短歌小誌の存在は、国文社『村木道彦歌集』にて知っていた。昨年池袋リブロ 詩の専門書店「ぽえむ ぱろうる」にて復刻版(7冊+別冊)を見つける。 「ジュルナール律はこの歪められた歌壇に反発し、闘う者の砦です。また…